とある演劇の台本を読んでみた感想
少し前、友人にとある演劇の台本を貸してもらいました。売られていないものなので内容などは詳しく書いてはいけないだろうから具体的には書けないのですが(売られている物だと知ったので、内容について触れて問題ないとのことでした。ただもう記事は書いてしまったので、演劇の内容には触れずに書いていこうと思います)、普段読めない物をせっかく読んだのだし、書ける範囲で感想みたいなのを書いていこう、と読む前は思っていたのですが……
「1度全部読んでも全く話が頭に入ってこねえ!」
となってしまいました。という事で「なんで分からなかったんだろう?」という事に焦点を当てて今回の記事は書いていこうと思います。貸してくれた友人、すいません……
理由としては3点だと思います。ただ、後の2点についてはあくまでも推察なので間違っている可能性があると思います。また、私は
- 1回全体を読み終えた
- 「読んでいる部分より前を読み直す」という行為はあまりしていない
- 演劇自身は観ていない
- 脚本の人の作品は読んだ事がないし、その人の演劇も見た事はない
- 演劇について素人である
という状態でこの記事を書いています。
読解力不足
1つ目の理由としてこれが挙げられると思います。元々自分は読書が不得意であったので、自分の身の丈に合わないレベルの物を読んでしまった、という可能性は高いだろうと思います。また実際にtwitterでその演劇についてのツイートを調べましたが「分からなかった」と言っている人はそこそこいるそうなので、やっぱり難しい話なんだなと思いました。
個人的に特に難しいと思った点は、謎に包まれてた部分が何だったのかが台本の最後の場面まで判明されず、それもぼんやりと考察する事ができる程度のものである点、あと多くの登場人物の行動に共感できなかった点、この2つだと思いました。何回も読んだら分かるのだろうけども、その気力はないです……
ビジュアルありきで演劇が作られてる
この本は演劇の台本なので、文字情報(=台詞)だけではなくてビジュアル(舞台背景、小道具、登場人物がその場面にいるかどうかなど)も使ってストーリーを伝える事ができます。そのため、ビジュアルがある事を前提として演劇を構成している場合は、文字情報しかない台本を読んでも分からないだろう、という考えです。
例えば、登場人物が店を掃除している、という場面設定の文が台本に書いてあったとします。しかしこの1文だとその人が箒を使っているのか、それとも掃除機を使っているのか、掃除機でも電源コードのあるものかないものか、などは分からない。何を使ったかが後の話に影響するのであれば、台本を読むだけだと読み手は混乱します。ですが実際の演劇であれば実際に何を使って掃除しているのかは役者を目で見れば分かるので問題はない、という事です。(すごいスケールの小さい例を出してしまったなあと思います)
台本という媒体は単体でお客さんに読ませる媒体ではない
前の意見とも被る点ではありますが、台本を読むだけだと分からない・分かりづらい点が多すぎます。台本の特徴として「地の文は最小限に、台詞が殆どを占めている」点があると思います。理由としては
- 台本を元に役者が想像をして演劇を形作るので、台詞以外の情報(間の取り方など)を台本に書いてはいけないだろうから
- 地の文だらけの台本は役者にとって不便だから
という理由があると思います。恐らく台本という媒体は、お客さんのためではなく演劇を作る人たちのためのものなのでしょう。お客さんがそれ単体で読んだら訳分からなくなるだけです。
まとめ
今回演劇の台本だけ読んで分かったのは、
「台本だけ読んでも分からないから実際に劇場に行かないとダメだね」
という事に尽きます。「演劇のイメージを持っている人に納得できるまでひたすら聞く」のもアリかもしれませんが。貴重で面白い経験になったと思います。
ちなみに、読んだ作品はこちらとなります。
ここまで読んでくださりありがとうございました。