ゲーム展示2つ終わりました!「工大祭編」
長くなったので分割した記事です。前半はこちら。
こっちは毎年通り「うえぽんでこれーしょん!」を展示。研究室の展示の方に行ったりぽけてくの大会に行ったりで珍しくあまり展示場にいない工大祭になったのですが、色々反省点が見えましたね。
「うえぽんでこれーしょん!」がどんなゲームなのかについては、rogyで書いたブログ記事が分かりやすいと思うのでそちらを。
では展示の振り返りについて書いていきたいと思います。
展示概要
コミックマーケットやデジゲー博に出した事のあるゲームで、展示道具1式は持っていたのでそれを持ち出しました。イメージはこんな感じ。
ゲーム作った時についての深い話ができるように、rogyゼミ等で作ったプレゼン資料とかも置いておいきました。全然使いませんでしたけど。
お客さんの層と反応
小学生85%中学生以上10%といった感じで、親子連れの方が多かったです。中高生より上の年齢層の人は、ロボット見たり隣にいたマハトさんのMATLABマリオに「なんだこれ?」と見に行ったりで、自分の展示はスルーしていいかな?という様子だったと思います(まあゲーム目的で来る人あまりいないもんね)。手に取ってもらう工夫が足りないんだなと思いました。
手に取ってもらった時のお客さんの反応は微妙な感じ。「よくわかんない」「どうやって攻撃するの?」「難しいから他のやりたい」みたいな感じで自分のゲーム親切心のなさを感じました泣。
動かし方を説明しなかった場面は殆どなくて、なおかつ1行動までの操作が長くて遊んでる子が退屈してたので、テンション高めに盛り上げる感じで操作説明する事が多かったです。すごい疲れました。
反省点
たくさんあるけども、特に5つ。
どんなゲームなのか一目で伝わっていない
ゲーム画面だったり、レジェメだったり、ゲームのパッケージだったりを見た時に「このゲームはこんなゲームなんだな」というのが分からないと、お客さんは手に取る気が起きないという事です。ほとんどの展示形式(というより、お客さんがいる時間に対して展示品が多い展示会)では、お客さんが必ず自分のゲームをプレイしてくれるとは限らないので。言われてみれば当たり前なのだけども、難しい気がします。
どんなゲームなのかを少ない情報量で伝えるのは難しいので、前半で言った「既存知識に働きかける」という手法を使うのは有効なんだと思いますが、「スーパーマリオブラザーズ」で有名な横スクロールアクションゲーム、「ポケモン」「ドラクエ」で有名なRPG、「テトリス」「ぷよぷよ」で有名なパズルゲームとか、殆ど誰でも知ってるような有名なタイトルに似たジャンルじゃないとこの方法は厳しい気がします。SRPGじゃ無理ですね。話は逸れますけど、こういった理由でSRPGで宣伝する時はシステムじゃなくてストーリーで推していかないと新規のお客さんはなかなか生まれないんだなぁと思いました。
「既存知識に働きかける」方法を取らないのなら、工夫してどうにかして一目で伝わるような展示・ゲームシステムの工夫をした方が良いと思いました。例えばプレイ動画を再生してみるとか(できるだけ派手で分かりやすく短い物をループ再生させた方が良い)、分かりやすいけども少しプレイしていくと奥の深さが分かるようなゲームシステムにするとか、1行動するためにかかる操作数を減らすとか。全部自分のゲームに対しての話なんですけどね。
できれば宣伝も積極的にしようと思います。
お客さんのニーズに合ってない
工大祭に来るお客さんの多くはお子さんで、しかもアクションゲームやポケモン、妖怪ウォッチをやってる子が多いと思います。あとはスマホゲーなのかな?少なくとも普段やってるゲームでFEと返す小学生は殆どいません(ただ、毎年1人くらい見かける気はします)し、少し広げてシミュレーションRPGと返す子も殆どいません。
毎年展示を見る限り、アクションゲームみたいな「操作したらすぐに結果が目に見えるようになっている」ゲームが人気があって、「よく考えて行動を決める」ようなゲームは少しリピーターが少なかったり敬遠されがちだったりします。ストーリーを求めて来る人が少ない(そもそも展示されてなかったのもあるけど。ただ自分の展示については、ストーリーの出来がよくないのを踏まえても話は鼻から飛ばしてゲームを進める子も少なくなかったからやっぱりそうだと思う。)のも特徴です。学祭の展示(というよりロボット技術研究会での展示)は、RPGと横スクアクションとシューティングが人気の同人ゲーム展示会とは畑が違うのだと思います。
対策としては、RPGやSRPGでもアクション要素を入れるとか、(上でも書いたけども)操作がゲームにすぐに反映されるようにするとかがありそうですね。やるかは別として。
回転率が悪い
ゲームの仕様上仕方ないのですが、キリの良いプレイ時間が20分とかそのくらいだったので、遊びたい人を待たせてしまう場面は多かったです。プレイ席が埋まっていると敬遠する人は多い(特に大人の方!)ので、回転率を上げたほうがたくさんプレイしてもらえそうだと感じました。どうにかしてキリの良いプレイ時間でできるようモードを作って提供したり、パソコンを複数台用意したりとかが必要なんだと思います。
1行動までの操作が長い
自分のゲームでは、敵キャラに攻撃するまでにしなければいけない操作が
- ユニットにカーソルを合わせて決定ボタンを押す
- 移動先にカーソルを合わせて決定ボタンを押す
- 攻撃(または特技)を選んで決定ボタンを押す
- 武器(または特技名)を選んで決定ボタンを押す
- 攻撃箇所をカーソルで合わせて決定ボタンを押す
- 攻撃するかの確認をしたら決定ボタンを押す
となっています。相手を攻撃(=1行動)するのに6個の操作をしなければいけないのは非常に遊びづらい、という事が今回よく分かりました。
「1行動までの操作が長い」というゲームは人を選びやすい気がします。行動の幅が広いので、じっくりよく考えて遊ぶゲームになりやすいんですが、「ゲームで遊んでスカッとしたい!」「ゲーム(というより娯楽・息抜き)でまで頭を使いたくない」なプレイヤーは一定数います。そういう人とは対立しがちなゲームなんだなというのはゲームを展示するたび感じてました。また、「1行動までの操作が長い」ゲームは操作を覚えるのも大変なので、長くて10分くらいしか遊ばないゲーム展示には不向きです。
対策としては、まとめられる操作はまとめる(今回だったら攻撃箇所決定と確認をまとめてしまう)、武器・特技を1つにするというゲームシステムにして武器選択の操作を取り除く、チーム毎のターン制ではなく素早さで行動順を決めるようなシステムにする事でユニットを選ぶ操作を取り除く、コマンド選択の操作感をものすごい向上させてコマンド選択するだけで面白いと感じさせる、など色々やれそうです。
ルールが分かる頃には交代すべき時間が来てしまう
操作が難しいのに加えて、敵の動きを読んで配置などを考えるというウォーシミュレーションの敷居が高さも相まって、ルール・ゲームコンセプト・面白さが分かるまでに時間がかかるんだなとお客さんを見て感じました。しかし、家に持ち帰ってやるゲームではなく展示なので、これらが分かるのに時間がかかると、あまり満足感を得られずにゲームプレイが終わってしまいます。対策としては、やっぱり分かりやすくするよう努める以外なさそうですね。
まあ毎年やってるからこれらの事は何となく予測してたし、それでもなお「作りたいものを作ってできたものを展示する」といった考えのもと展示してるので、不親切な展示になったのも仕方ない気はします。来年以降は新しくゲーム作りたいし、反省を生かしてちゃんと遊んでくれる人視点でゲームを作ろうと思います。改善方法をまとめると、
- どんなゲームかを伝えるために既存知識にできる限り訴える。できなければ展示形式やゲームの流れを工夫するべき。
- 操作がゲームにすぐに反映されるようにしたい。
- まとめられる操作はまとめる。
- ルール・ゲームコンセプトを複雑にしすぎない。
- 回転率が悪くならないようにゲームの流れを工夫する。悪くなりそうなら、パソコンを複数用意する。
今回の記事は以上です。ここまで読んで下さりありがとうございました。